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日本の患者会が、「慢性疲労症候群に対する正しい認知を」と度々言っているが、そもそも、この団体が正しい認知を広めているのか? ちょっと思いついただけでも、以下の点が気になるので検証してみた。 1. アメリカ疾病予防センター(CDC)が慢性疲労症候群を器質的疾患と認めた。 グレイ:CDCは2006年に慢性疲労症候群の認知キャンペーンを行った中で、慢性疲労症候群という病気が存在するという宣言がなされたが、当時の主任は精神疾患と見なしていたとされ患者団体から批判されており、CDCの慢性疲労症候群に対する対応は、それ以前もその後もよくなく、批判され続けていた。 2. イギリス政府は、慢性疲労症候群を器質的疾患と認めた。 虚偽:イギリス政府が器質的疾患だと宣言したことはなく、患者団体からむしろ逆にとらえられています。おそらく、イギリス国民保健サービスの長官が、NICEガイドライン(治療ガイドライン)を発布したことを誤解して、器質的疾患と認めたと思っているのでは? 3. 日本の慢性疲労症候群研究は欧米に立ち遅れており、イギリスは研究が進んでいる。 虚偽:アメリカ・欧州とも研究費は他の疾患に比べ抑えられており、それに比べ日本では文科省の疲労研究に組み入れられたため大型予算がつき、慢性疲労症候群研究にも多額の研究費が充てられ、研究者も多数集まったため研究が進み、米の患者団体等からは賛辞を受けていた。 イギリスは、Dr. Jonathan Kerrという研究者が一人気を吐いていたが、キングス・カレッジ・ロンドン大学を筆頭に、慢性疲労症候群を精神疾患とみなす研究者が多く、研究費も精神的な側面(PACE Trial等)に重点をおき研究がなされていた。 4.  患者にXMRV(異種指向性マウス白血病ウイルス関連ウイルス)が検出されたので、慢性疲労症候群が器質的疾患 であることに疑いの余地はない。 虚偽:医学的に、特定のウイルスが検出されただけでは器質的疾患だと言えず、精神疾患であってもウイルスが検出されることがあり関連性が示唆されることがある。しかも、追試でXMRVが検出されないことが続いたにもかかわらず、それについては公にせず盛んに原因かのように喧伝していた。結局、当論文はコンタミであったとされ撤回されたが、ウイルスが原因であることは否定出来ないと患者会はコメント・・・ 5.  慢性疲労症候群はウイルスが原因であって、ストレスが原因ではない。 虚偽:医学的な用語としての原因であれば、慢性疲労症候群は明らかに原因不明である。推察の域ではあるが、Contributing Factor (寄与因子)・Trigger (引き金)・Risk Factor (危険因子)として、ストレスからは発症しないと言っているのかもしれないが、欧米でも感染症以外にストレスを含み様々なものから発症することもあるとされています。 6. Leonard Johnsonは慢性疲労症候群の専門医である。 虚偽:Leonard Johnson氏は、De Paul大学の心理学者であって、慢性疲労症候群の疫学・診断基準等の論文を出している。プレゼンで慢性疲労症候群の専門医として紹介されている人等は、それほど著名ではなく、自分たちとコンタクトを取れている人を紹介している? NPOとして認められている団体が、しかも「正しい認知を」と言いながら、自身が誤った認知を広めていることで、患者に正しい判断をすることを損なわせミスリードしてしまっているのは明らか。...

ウォール・ストリート・ジャーナルに、'慢性疲労症候群の原因がウイルスという説に反証=研究'が掲載されました。 コロンビア大学 Dr. Ian Lipkin等が、レトロウイルスXMRV・pMLVは慢性疲労症候群(ME/CFS)と関連がないと、mBioに報告しいる等が記されています。 ※関連記事 BioToday 'マウスレトロウイルスと慢性疲労症候群の関連は認められず' 日系バイオテク 'Columbia大学、CDCなど、慢性疲労症候群とマウスのレトロウイルスとの関係を否定' ME/CFS Wiki 'Dr. Ian Lipkin, 9/18/2012, TWiV' EurekAlert 'Viruses not to blame for chronic fatigue syndrome after all' New York Times 'Chronic Fatigue Syndrome Back to Square 1' Wall Street Journal 'Virus Disproved as Cause of Chronic Fatigue Syndrome' Medical Xpress 'New study finds chronic...

サイエンス誌に、'Criminal Charges Dropped Against Chronic Fatigue Syndrome Researcher Judy Mikovits'が掲載されました。 研究所からノート型パソコン・機密情報を盗み出したとされるDr. Judy Mikovitsの告訴が取り下げられた等が記されています。 ※関連記事 New York Times 'No Theft Charge for Chronic Fatigue Researcher' Medpage Today 'Charges Against Chronic Fatigue Researcher Dropped' nature.com 'Criminal case against chronic fatigue syndrome researcher dropped' The Sacramento Bee 'Charges dropped vs. NV scientist in research...

PHYS.orgに、'Science reporters win ASM Public Communications Award'が掲載されました。 サイエンス誌の、XMRVについて書かれた「False positive(偽りの陽性)」という記事が、ASM Public Communications Awardを受賞した等が記されています。 当ブログでも、「サイエンス誌 XMRV 終わった・ことは終わった・終わり(イタリア語)・火は消えた・終わり」で取り上げた記事です。 ※関連記事 Eurek Alert 'Science reporters win ASM Public Communications Award' ...

慢性疲労症候群(ME/CFS)患者にXMRVが検出されたと報告したDr. Judy Mikovitsはフォーブスの記者に偽科学者と呼ばれたが、この「偽」の意味をここではもっと定義を拡張し、本来持っている「本物ではない」にプラスして「援助しようと見せかけてはいるが、逆に迷惑を被る。」という意味も付け足したい。 実際、XMRV検出がコンタミだったとしたら、Dr. Judy Mikovitsは世界の患者に多大な損害を与えたのであるから。 そして、XMRVスキャンダルを生み出す源にもなったのジャーナリストがいる。 Osler's webという書物を著した人物 Hillary Johnsonだ。 Osler's webとはどういう書物であるのかというと、アメリカ疾病予防センター(CDC)が慢性疲労症候群(ME/CFS)患者に、新種のレトロウイルスが発見されたにもかかわらず、 闇に葬りさろうとしたというのだ。 彼女のインタビューが、National CFIDS Foundationのサイトに記されている。 Is CFS contagious? There is ample evidence for contagion. Over the last decade, scores of cluster outbreaks of CFS have been reported to the Centers for Disease Control from all over the country. 「慢性疲労症候群(ME/CFS)は感染するのか?」という問いに、「感染するという証拠が豊富にある。」と。 集団発生が世界中からアメリカ疾病予防センター(CDC)報告されたと。 ??? レトロウイルスというのははHIVに代表されるように、 血液・精液等で感染し、AIDSを発症するまで時間がかかる。HTLV-1というレトロウイルスも感染経路・白血病を発症したとしても時間がかかる。集団発生したということは、感染し、尚かつ、すぐに発症したということだ。まぁ、新種のレトロウイルスだからだと言われればそれまでだけれどね。 一般的に慢性疲労症候群(ME/CFS)の集団発生の理由は、感染症後に発症するからと言われている。日本で言えば、肺クラミジアの集団感染によって 86名中12名が慢性疲労症候群(ME/CFS)を罹患したという事例。 If this...

New York Timesに、'Fallout From Fatigue Syndrome Retraction Is Wide'が掲載されました。 Falloutというのは、(核爆発による)放射能物質の降下・死の灰という意味もあるが、 (予期せぬ)副産物・結果・余波などの意味があります。 訳しようによっては、サイエンス・PNAS両誌に掲載されたレトロウイルスと慢性疲労症候群(ME/CFS)との関連の撤回によって、 「死の灰が広がっている。」とも訳せるのだが、おそらく余波の方が合っていると思う。 最後の方では良い知らせもあるのだから。 論文撤回のみならず、 XMRVウイルスを報告したDr. Judy Mikovitsの逮捕にまで至ったこと等に対し、 ストーニーブルック大学教授・IACFS(国際慢性疲労症候群学会)の代表は、 “I’m stunned that it’s come to this point,” said Fred Friedberg, a professor at Stony Brook University Medical Center and president of the International Association for C.F.S./M.E., a scientific organization. “This is a really...

サイエンス誌に、'False Positive(誤って陽性)'が昨年度2011年の9月に掲載されました。 重要なものだったんだけれど、長文でいろんなことが書かれていたため、 まとめるのが難しかったので今頃に・・・ 最初のページには、男性が「XMRV陽性」と記された赤いTシャツを着た絵が最初に。 そして、書き出しの最初はこうだ。 "Done. Case closed. Finito, lights off, The End." 終わったというような意味の言葉が5つもならび、その中にはイタリア語も含まれる。 自身が発表した論文を恥じ入るかのように、自虐的なまでの文章である。 最初に、Dr. Judy Mikovits。WPIという研究所のリーダーで、2009年度の論文を報告した人物。 その人の見解は。 "I don't care if nobody else in the world wants to work on it. Fine, leave us alone!" 「世界の誰も取り組みたくなくても気にしない。いいよ、ほっといて。」と。 この後、Judy Mikovitsは、プレゼン捏造疑惑・研究所から解雇・自閉症の会議でのエビデンスなしの発言・研究所のPC 機密情報を盗んだことで逮捕にまでいたり、次々とスキャンダラスな追い打ちが続くことに。 タフツ大学 Dr. John Coffinは、 "I begin comparing Judy Mikovits to Joan of Arc. The scientists will burn...

医療ガバナンス学会に、「Vol.354 思想から語る「慢性疲労症候群」」が掲載されたのを読みました。 "慢性疲労症候群をともに考え る会"の方や支援者は、「2009年のScience誌では、67%の患者にXMRV(異種指向性マウス白血病関連ウィルス)が発見され、2010の PNAS誌においても、87%にマウス白血病関連ウイルスが発見され、病名も"筋痛性脳脊髄炎"と改められる議論が活発化されているのだから、器質的疾患 であることに疑いの余地はない」と言いたいであろう。 私はそれらをすべて認めたうえで、 我々は私達の病気を科学、つまり学術的に証明されねばならないのではないだろうか。医師が思想で語ってもらっては困るのではないだろうか。 この記事を書いた医師が言うとおり、筋痛性能脊椎炎の会(旧ともに考える会)代表の篠原三恵子代表の医学的見解は、学術的ではなく思想である。しかも、その思想とは疑似科学である。この代表がXMRVが発見され、器質的疾患であることに疑いの余地がないとまで語っているが、医学に多少詳しくあれば、それが間違っているということは分かる。可能性として、慢性疲労症候群(ME/CFS)の患者でよく見られる、NK活性低下が体内で感染している複数のウイルスを再活性させているが、XMRV・MLV共に再活性しているだけということかもしれなかった。 過去、EBウイルス・ヒトヘルペスウイルス等が原因かもしれないと言われたが、結局そうではなかったことを繰り返していることをみても、ウイルスが見つかっただけではすぐにウイルスが原因である・器質的疾患であるとは言えないのである。つまり、医学的には誤った情報をこの患者会は出しており、その過程で医学者による検証がなされていないのである。この記事を書いた医師も、なぜ思想で語り学術的に書けないのか。こういった謝った医学的見解を主張する会の前では、学術的に書けないのではないだろうか。 篠原代表の主張している事柄を抜粋したい。 ストレスが原因ではない。 完璧主義の人が発症しやすいということへの批判 認知行動療法(CBT)が有効性への批判 これらに共通することは精神的なことが絡んでいることである。 つまり、篠原氏が科学的・学術的にそれらを否定している のではなく、篠原氏の精神的なものを排除したいという願望から、それらを否定しただけのことであると容易に想像がつく。さらに、顧問がいながら機能していないということである。説が間違っていると批判している研究者を顧問に招いたりするのも筋が通らない。 こういうことは慢性疲労症候群という病気の存在を否定・懐疑的な者達が思っているように、患者等は疑似科学で病気の存在を示そうとしているということを助長することになるのではないか?...

Live Scienceに、'Doh! Top Science Journal Retractions of 2011'が掲載されました。 2011年度科学界の撤回で 、2009年度サイエンス誌に発表されたXMRVと慢性疲労症候群(ME/CFS)の論文撤回がトップになっています。 ※関連記事 The Scientist 'Top Science Scandals of 2011' NPR 'Debunked Science: Studies Take Heat In 2011' Wall Street Journal 'Best of the Health Blog 2011: CDC’s Zombie Warnings, Lipitor and Steve Jobs'  ...

Wall Street Journalに、 'Second High-Profile XMRV-Related Paper Retracted'が掲載されました。 アメリカ食品医薬品局(FDA)・アメリカ国立衛生研究所(NIH)・ハーバード大学によるMLV(マウス白血病ウイルス)検出された論文がPNASに掲載されたが、PNASがその論文を撤回した等が記されています。 ※関連記事 PNAS 'Retraction for Lo et al., Detection of MLV-related virus gene sequences in blood of patients with chronic fatigue syndrome and healthy blood donors' New York Times 'Scholars Retract Another Study Linking Virus to Fatigue Syndrome' Medical News 'Second XMRV-CFS Paper Pulled' News Medical...