慢性疲労症候群(ME/CFS)

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慢性疲労症候群(ME/CFS)とは、激しい疲労感と共に、微熱、頭痛、筋肉痛、脱力感や思考力の障害、抑うつ等の精神神経症状などが長く続く病気である。
疲労は現在行なわれている労作によるものではなく、他の病気によるものではない。慢性疲労症候群は、全身性労作不耐性病( SEID: systemic exertion intolerance disease)・筋痛性脳脊髄炎(ME:myalgic encephalomyelitis)・ウイルス感染後疲労症候群(PVFS:post-viral fatigue syndrome)等とも呼ばれる。

生体・ゲノム・感染症・精神疾患などの機序が示唆されているが、原因は不明である。診断は患者の症状によって行う。疲労は現在行っている労作によるものではなく、休息によりほとんど回復しない。

患者数は、日本では24〜38万人程度が罹患していると推定されており、男性より女性のほうが多く、子供・青年期に発症することは少ない。

兆候・症状

労作後倦怠感、睡眠で回復しない、広範囲に及ぶ筋肉 関節の痛み、喉の腫れ、以前に経験したことのない頭痛、認知障害、慢性的かつ激しい精神的・身体的疲労。
更に、脱力・光・音・匂いへの過敏、起立性調節障害、消化不良、鬱、痛みのあるリンパ節の腫れ、心肺機能障害。
患者により、症状・タイプ・重症度は異なる。

発症

慢性疲労症候群の多くのケースで発症は急性で、インフルエンザ様の症状を伴っていることが多い。一方、何ヶ月かの激しいストレスにより発症するケースも多い。

診断基準

米国医学研究所(IOM)により作成された診断基準。

以下の3つの症状がある。

  1. 疲労が伴うことにより、罹患する前の職業的・教育的・社会的・個人的活動の著しい減少・悪化が6ヶ月以上続き、しばしば深刻で、新しくかもしくは明確な発症があり、過度の労作によるものではなく、休息によって著しく回復しない。
  2. 労作後倦怠感
  3. 睡眠により回復しない

以下の2つのうち1つの症状がある。

  1. 思考力の低下
  2. 起立性障害

障害の程度

患者により症状の程度は大きく異なるが、多くの患者は著しく社会的な活動が制限されてしまう。
他の病気と比較すると、進行したエイズ・全身性エリテマトーデス・関節リウマチ・慢性閉塞性肺疾患・最終ステージの慢性腎臓病の障害に匹敵する。
就業している人の割合は、半数以上が働くことができず、3分の2が病気のため労働が制限され、5分の1以下のみの患者がフルタイム勤務をしている。

病態生理学

慢性疲労症候群の原因は現在のところ不明である。酸化ストレス・遺伝的脆弱性・ウイルスによる感染症・病原菌・視床下部-下垂体-副腎系(HPA-axis)異常・免疫不全・心理社会的な要素等の多様な要素についての研究が行なわれ、病因の仮説を探られている。
これらの要素が原因であるのか、慢性疲労症候群の結果であるのか、それとも両方であるのかは不明であるが、様々なモデルが提唱されている。

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