日本での慢性疲労症候群(ME/CFS)の研究は遅れているのか?


日本の慢性疲労症候群(ME/CFS)患者会のともに考える会の共同代表 篠原三恵子氏が、様々な催しなどの際に、「日本の慢性疲労症候群の研究が欧米に比べ立ち後れている。」と日本政府を批判し続けている。以下は参照先。

しかし、本当に日本の研究が、欧米に比べ立ち後れているのか?
篠原氏が言うように、アメリカ疾病予防センター(CDC)やイギリス保健省(NHS)を見習えと言うが、海外では、このCDC・NHS両省とも、患者団体から批判されてきているのは、ほとんどの日本人は知らないだろう。
そして、海外からは日本の疲労研究班に対する批判は皆無であるどころか、日本の研究班を見習って欲しいとアメリカの患者団体が訴えていることも。

以下の発言は、アメリアで最も影響力の大きいCFIDS Associationの代表 Kim McClearyの、慢性疲労症候群諮問委員会での政府に対する発言。科学ディレクター Dr. Suzanne Vernonと共に、2010年6月に、日本の研究環境を視察し、「研究費は、アメリカの5分の1だが、研究者の数は10倍で、テクノロジーも素晴らしい。そして、驚くべき実績をあげている。」と。日本から出される素晴らしい研究結果のために、日本の研究機関を視察した。特に研究者等のリーダーシップが優れていることを理由づけている。

※引用元
Phoenix Rising – Chronic Fatigue Syndrome (ME/CFS) News
“She noted how startling it was to visit Japan and see a Japanese team with 20% of the CDC’s budget producing amazing results.”

Youtube(動画) – PART 1: Discussion Following Kim McCleary’s CFSAC Testimony (10/28/08)

アメリカの患者団体が、模範として日本の疲労研究班をあげているのだ。
しかし、ともに考える会の会員はこう主張している。

※引用元 「慢性疲労症候群の専門研究を願う
この疲労学会に出席した友人は、「学会の発表の八割は疲労についてで、二割がCFSだった」と語りました。抄録を読む限り、現在の疲労学会におけるCFSについての研究は、疲労やストレスの延長線上でしか研究されていないようです。

日本の研究実績について国際間の比較をせず、日本政府を批判している。

また、IACFS(国際慢性疲労学会)代表、Dr. Nancy Klimasは、「日本では、慢性疲労症候群(CFS)の研究は盛んで、アメリカでももっと研究費を与えられないといけない。」

※引用元
Massachusetts CFIDS/ME & FM Association ‘Research Advances in Chronic Fatigue Syndrome: Impact on Treatment
“Dr. Klimas remarked Japan has become very active in CFS research and that more money is being spent on CFS research there than in the US.”

日本の研究は、慢性疲労症候群(CFS)研究班が発足さた当初から、海外から高い評価を与えられてきた。一時、文科省に疲労研究班というかたちになったが、6年間で30億の研究費が投じられ、慢性疲労症候群の研究にも億単位の研究費が割かれていた。文科省であること・疲労研究のうちにまとめられたということは多少問題かもしれないが、疲労研究だからこそ潤沢な研究費があたえられ、その間も優れた研究実績を出し続けており、海外からは日本政府の研究に対する評価は常に高かったのだ。

※引用元
Research 1st ‘Japan Trip to Focus on Research and Collaboration

Many of us are aware of the remarkable CFS research effort led by Drs. Hirohito Kuratsune and Yasuyoshi Watanabe in Japan since the early 1990s. At the IACFS/ME conference last year in Florida, it was easy to see how Japan’s leadership, government support and recognition of CFS is helping this small country accumulate fatigue science and knowledge at an unprecedented rate. Just last year Japanese investigators published more than 15 papers on research into viral infections, marker genes, neurotransmitter activity, serum testing, sleep disturbance and more (see “CFS Research from Japan”).

以上が同じく、CFIDS Associationの文科省時の疲労研究班への見解であり、「私達の多くが、1990年前半からの日本の研究者等の著しい慢性疲労症候群の実績を知っている。〜略〜 昨年、ウイルス感染・マーカー遺伝子・神経伝達物質・血清・睡眠障害などについての15以上の論文が出された。」と。

もし、慢性疲労症候群(ME/CFS)の疾病としてだけの研究がなされていた場合、研究費の額はそれほど見込めなかったたのではないか。現在、厚労省に疲労研究班があるが、慢性疲労症候群(ME/CFS)研究としても、相変わらず高い評価を得ている。

ともにかんがえる会の共同代表の篠原三恵子氏は、日本が慢性疲労症候群(ME/CFS)に対する研究実績をほとんど検証せず、日本の研究が欧米より立ち後れていると批判しているのだ。つまり、優れた研究体制を与えている政府及び、優れた研究結果を出している研究者がを批判しているということになる。結局のところ、そういった誤った批判は、患者に跳ね返ってくる可能性もある。

※参照

カテゴリー: コラム, 研究 タグ: , , , , , , , , パーマリンク

1 Response to 日本での慢性疲労症候群(ME/CFS)の研究は遅れているのか?

  1. ピンバック: サイエンス誌 XMRV 終わった・ことは終わった・終わり(イタリア語)・火は消えた・終わり : 5 STRINGS – 慢性疲労症候群(ME/CFS)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください