偽科学者と揶揄された XMRV研究者の行く末


2009年に著名な科学誌サイエンスに、レトロウイルスであるXMRVが慢性疲労症候群(ME/CFS)患者の67%に発見されたと掲載され、世界各国の患者団体・メディア・医療界にも衝撃がはしった。

参照先 Science ‘Detection of an Infectious Retrovirus, XMRV, in Blood Cells of Patients with Chronic Fatigue Syndrome

“Chronic fatigue syndrome (CFS) is a debilitating disease of unknown etiology that is estimated to affect 17 million people worldwide. Studying peripheral blood mononuclear cells (PBMCs) from CFS patients, we identified DNA from a human gammaretrovirus, xenotropic murine leukemia virus–related virus (XMRV), in 68 of 101 patients (67%) as compared to 8 of 218 (3.7%) healthy controls. “

欧米の患者団体は歓喜し、Dr. Judy Mikovitsに賛辞を与えた。この辺は、日本人と全く異なっている。私の知人の患者さんのうちでも、HIVと同種のレトロウイルスが原因の可能性があると言って、喜んでいるどころか、むしろ絶望的に感じるなどの意見が多かった。やはり、文化・国民性の違いである。欧米の患者では概ね、原因がみつかったと思い、大喜びだったのだ。

しかし、その後、他の国々や研究所でことごとく、オランダ・イギリス・日本・アメリカ等で、XMRVが患者に発見されなかった。Dr. Judy Mikovitsの調査で陽性と出たサンプルを用いても陽性と出た調査も出てきた。
さらに、米国国立癌研究所(NCI)が、遺伝子分析により、XMRVとヒト疾患との関連を否定しと発表した。

※ 米国国立癌研究所 ‘XMRVの起源解明、ヒト疾患との関連が否定される

この、Dr. Judy Mikovitsは、その間、他の研究は間違っていて、自分は正しかった主張し続けていた。
しかも、自閉症の学会などでも、それほど証拠がないにもかかわらず、XMRVは自閉症とも関連していると述べ、多発性硬化症(MS)・パーキンソン病 ・アルツハイマー・線維筋痛症(FMS)等とも発言したとのことである。

参照

自閉症に関する発言より、フォーブス誌の記者は、”Dr. Judy Mikovitsは偽科学者の仲間入りをした”と、激しく批判する。
参照 Forbes ‘Chronic fatigue syndrome: virus hypothesis collapses further

” By speaking at the Autism One conference, she has joined the ranks of pseudoscientists and anti-vaccinationists. It’s pretty clear now that she will never retract her findings, despite the pressure from the editors atScience.”

さらに、最近、Dr. Judy Mikovitsは、他の研究者に細胞培養を任せることを拒否し、研究所であるWPIから解雇されたのだ。

参照 The Wall Street Journal ‘Scientist Who Led XMRV Research Team Let Go

さらに、悪いことがDr. Judy Mikovitsに。プレゼンの捏造疑惑が沸き起こったのだ。
激しくDr. MikovitsとXMRV関与を批判してきた大学院生が、ブログ ERV で、別二つの研究で行ったプレゼンのデータの数字が全く同じで、画像だけがすり替えられているという疑惑を掲載。

参照

Dr. Judy Mikovitsは、未だに他の研究者が悪いと言っており、他の場所で研究を続けると言っているそうだが、雇うところがあるのだろうか?

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